エジプト式分数(えじぷとしきぶんすう)が面白かったので、このエジプト式分数に関係する問題をひとつ。
クイズの本によく載っている問題なので知っている人も多いかもしれません。
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アラビアの男の人が、所有している11頭の馬を3人の息子に譲ることにしました。そこで、「11頭の1/2を一番目の息子に、1/4を真ん中の息子に、1/6を末の息子に譲る」という遺言書を書きました。
まさか 馬を切り刻むわけにはいきませんから、一同 頭を抱えてしまいました。
そこへ、親戚のおじさんがやってきて あっさり解決してくれました。どうやって?
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1/2 + 1/4 + 1/6 = 11/12 なので、分母が2、4、6なら12頭なら良かったんですよね。
でも12頭だと分けたあとに1頭残ってしまいます。
そこでおじさんは自分の馬を1頭引いてきて、全部で12頭にし、一番目の息子に6頭、真ん中の息子に3頭、末の息子に2頭を与え、残った自分の馬1頭を引いて帰ったそうです。
3人の息子のお父さんは、本当はこう言いたかったと解釈しておじさんが解決したのだと思います。
「11頭の馬を一番目の息子はまん中の息子の2倍、末の息子の3倍になるように分けなさい。」
でも、本当は遺言通りに分けたわけではないので、おじさんは間違っていますが、争いごとが起きない解決方法としては十分正解です。
馬の数を増やして同じような問題を作るとすると、例えば
41頭の馬を 1/2と 1/3と 1/7に分ける場合、おじさんはやっぱり1頭の馬を貸してあげれば解決します。
このように同じ問題を作ることができますが、実はおじさんから1頭借りて3人に分ける問題は全部で7パターンしかできません。
しかも、一番目の息子は必ず1/2を譲り受けることになります。
暇なときに考えてみると面白いかもしれません。
面白いなあと思ったら、どんどん続けてください。
きっと「ヒマだなあ」つぶやくような大人にはならないと思いますよ。
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高校生の皆さんにはちょっとだけおまけ
ディオファンタスの方程式のひとつ n/(n+1) = 1/a + 1/b + 1/cの解7通りが答えです。
但しa、b、cは相異なる正の整数で、aはbより小さく、bはcより小さく、n+1はa、b、c の最小公倍数であるようなものです。
このように式で書くとみなさん嫌になります。
私も嫌になりますが、遺産分けの問題だと思えば考えてみようかなと思います。
≪…エジプト式分数(えじぷとしきぶんすう)…≫は数の言葉の[わからない数]が、 [わからない数]から[1]を引いていく行為と単位分数を作り続けて「わからない数]に到達できることとは同じであることと体験していたのだっろう?・・・
だって、数学からの送りモノとして、「ながしかく]にそのコトが顕われる。 この物語は、絵本「もろはのつるぎ」(有田川町ウエブライブラリー)
コメントをありがとうございます。
まだ私には、わからんちゃんたちの力を借りてお話を作るのはむつかしいです。(もろはのつるぎ↓よみました。)
https://www.d-library.jp/aridagawa_lib/g0102/libcontentsinfo/?conid=264314